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セレンはリンパ球などの免疫細胞を活性化させ細胞のがん化を防ぐ

免疫力が低下するとガンになりやすい

放射線被曝で最も恐ろしいのは、がの発症率が高くなることです。がんを防ぐには、セレンを含む食事などで、体内に取り込まれた放射性物質を除去することと、免疫力を高めておくことが大切です。また、ある程度の症状や病気は自分の免疫力で治すことができます。
こちらにもガンを撃退する方法が少ないですが紹介されていますが、「卵巣ガン・子宮体ガン」袋状の臓器である卵巣や子宮は体温が低下しやすくガンが発生しやすいのように冷えと体にたまる毒素が大きく影響していることがわかってきました。これらが体の免疫力を低下させてしまうからです。

免疫というのは、人体にもともと備わっている病気と闘うシステムです。ウィルスや細菌に感染したとき、これらは免疫によって排除されます。

また、がん化する恐れのある変異細胞を見つけて、排除するのも免疫が働いているからです。放射線の影響が少ない場合でも、免疫力が低下していると、がんになりやすくなります。
免疫システムを担っているのは、白血球の免疫細胞です。

とくに、がんの予防においては、リンパ球が重要な役割を果たします。免疫システムが正常に働くためには、セレンが不可欠です。セレンによって、GPX(グルタチオンペルオキシダーゼ) が働くようになると、免疫と抗炎症作用が向上します。

GPXは、リンパ球のヘルパーT細胞を刺激して活性化させます。するとヘルパーT細胞はサイトカインという免疫物質を産生し、B細胞の「抗体」を作る働きを活性化させます。

病原菌やウイルス、がん細胞などのことを「抗原」といいます。これに対し抗体は、抗原につけられた日印です。抗体があると、マクロファージ、キラーT細胞、NK細胞などが、闘うべき抗原を見?けやすくなります。さらに、キラーT細胞は、ヘルパーT細胞が作り出したサイトカインの刺激が性化され、ウイルス感染細胞やがん細胞を攻撃します。

セレン不足はT細胞を作る胸腺の成長を阻害

しかしセレン欠乏すると、T細胞を作り出す胸腺の成長が阻害されるため、T細胞の数が減少してしまいます。つまり、免疫力を高めるためには、セレンを十分摂取する必要があるのです。

次のような臨床研究があります。2つのグループのうち、一方はセレン剤を1日200㎍飲ませます。もう一方は同じ形状をした偽薬を与えます(対照群)。これを8週間続けた後、すべての被験者の効果を、年齢、性別、体重、身長、栄養状態および生活習慣などに関係なく無作為に選んで調査。

その結果、セレンを補ったグループは、キラーT細胞が118%に増加し、NK細胞が82.3%増加しました。この結果を受けて、免疫向上のために、通常の食事のほかに、サプリメントなどでセレンを補給することをすすめています。

動物実験では、一貫してセレンを多量に与えると、がん予防に有益な結果が出ています。乳がん、肝がん、膵臓がん、皮膚がん、食道がん、直腸がんにおいて、明らかな抗腫瘍作用、がん予防効果が示されています。一方、人間の場合は、セレンを十分に含んだ食事と通常摂取量の2倍以上のセレン投与によって、50%以上の腫瘍が縮小すると報告されています。

セレンなどが作るメタロチオネインはヨウ素やセシウムを除去する

水銀、鉛、カドミウムなど重金属を体外に排泄

セレンには、本来、体の中にあってはいけない重金属を体外に排出する作用があります。よく知られているのが、水銀や鉛、カドミウムといった体に害を与える重金属です。

また放射性のヨウ素、セシウム、ストロンチウムなどの重金属も除去します。いずれも福島原発事故で飛散した放射性物質です。この点からも、内部被曝の影響を防ぐのにセレンは役立ちます。

ではどのようなメカニズムで、セレンは重金属を除去するのでしょうか。1957年、馬の腎臓から重金属と結合するタンパク質が発見され、メタロチオネインと命名されました。

メタロチオネインは、動物にも植物にも含まれています。もちろん人間の体内にもメタロチオネインは存在し、とくに肝臓、腎臓、膵臓、小腸に多いのが特徴です。メタロチオネインは、セレン、亜鉛、銅らと含硫アミノ酸を原料として体内で合成されるので、これらの栄養素をきちんと摂取することが大切です。

また、メタロチオネインはセレンの刺激で形成されるので、セレンはとくに重要な栄養素といえるのです。細胞などに重金属や放射性物質を見つけると、メタロチオネインはそれらを捕まえて、解毒し、排出してしまいます。

またメタロチオネインには放射線によって発生するフリーラジカルや活性酸素を消去する作用があります。

血中セレン濃度が高いと甲状腺がんになりにくい

セレンによって甲状腺などにたまった放射線ヨウ素を取り除くことができれば、甲状腺がんの発症を防ぐ効果が期待できます。しかし、それだけでなく、セレンそのものにも甲状腺がんを予防する働きがあります。

健康な人の甲状腺はセレン濃度が高く、不足すると甲状腺ホルモンの障害が現れます。カナダ産のセレンの豊富な小麦を食べていた人たちが、ヨ一口ッパ産のセレンが乏しい穀物に切り替わったところ、セレンによって作られる酵素の活性低下にともない、甲状腺ホルモンの分泌も低下したことが報告されています。

甲状腺がんの患者43人の血液と健康な人の血液を比較した調査があります。それによると、甲状腺がん患者のセレン浪度は、健常者より明らかに低く、濃度が低いほど甲状腺がんが増加しました。

一方、チェルノブイリ原発事故では、甲状腺異常の予防のためにセレンが用いられ、効果を発揮したといわれています。前述しましたが、放射性ヨウ素の内部被曝を避けるには、ヨウ素(ヨード)をとる必要があります。同時に、セレンも十分にないと、放射線による甲状腺がんを防ぐことができないといえます。

活性酸素を消すにはGPXという酵素の主成分、セレンが必要不可欠

レンが作るGPXが活性酸素を無害化する

セシウムなどの放射性物質が含まれている食品を食べて、内部被曝すると、体内では活性酸素が多量に発生し、細胞を傷つけます。しかし人体には活性酸素を消去する酵素が備わっています。セレンはこの酵素の活性を高めて、抗酸化作用を発揮します。活性酸素を消去する酵素にはSODやGPXなどがあります。

セレンはGPXの主成分で、SODの生成にも必要です。細胞が酸素を取り入れると、必ずスーパーオキシドという活性酸素が生まれます。同時に体内ではSODが生成されます。スーパーオキシドは細胞を傷つけ破壊するので、発生と同時に消去しなければなりません。

SODは体内に生じたスーパーオキシドを過酸化水素に変換します。過酸化水素もまた、酸化によって細胞にダメージを与える活性酸素の1種です。この過酸化水素を無害な水と酸素に分解する酵素の1つがGPXです。
一方、スーパーオキシドや過酸化水素が、うまく消去されず、そこの近くに鉄や銅が存在すると、それらと反応して、今度はヒドロキシラジカルという極めて毒性の強い活性酸素が生まれます。ヒドロキシラジカルが発生すると、体内の脂質やタンパク質、DN Aなどと反応し傷つけます。反応すると、瞬時にヒドロキシラジカルは消えてしまうのですが、DNAが傷ついてしまえば、細胞が変異し、がん細胞に移行する可能性が出てきます。脂質やタンパク質が傷つけられれば、動脈硬化やアルツハイマー病など、老化による病気のリスクが高まります。

セレンを含むタンパク葺はグルタチオンを増やす

このヒドロキシラジカルの発生を防ぐには、SODとGPXがチームを組んで待機している必要があります。じつはスーパーオキシドは、SODがなくても、鉄と出合わなければ、自ら反応して5秒ほどで過酸化水素に変化するといわれています。そのため、過酸化水素を消去するGPXが、活性酸素を消去する最も重要な酵素ということになるのです。体内にGPXを増やすには、グルタチオンとセレンが必要です。グルタチオンは3種類のアミノ酸から作られる体内の物質で、体の中に入ってきた毒物を解毒する作用があります。またグルタチオンは、それ自身も抗酸化物質であり、フリーラジカルや活性酸素の反応を止める働きがあります。GPXはグルタチオンから作られます。

グルタチオンは消化器系からはほとんど吸収されませんが、セレンを含むタンパク質はよく吸収されます。したがって、グルタチオンやGPXを増やすためには、セレンを含む食品を積極的にとる必要があるのです。日本人の平均的なセレン摂取量はl 日100ugといわれています。普通の食事で、このくらいの量がとれていれば、正常なGPXが作られます。しかし現実に、これだけ摂取できているかは疑問です。

抗酸化ミネラルの「セレン」の摂取量が少ないと乳がん患者が多い

放射線から身を守るために、最も重要な抗酸化ミネラルの1つがセレンです。セレンは亜鉛とともに、体内の抗酸化酵素の主成分となっており、放射線による細胞の損傷を防ぐだけでなく、がんや老化予防、生活習慣病の予防にも有効です。

チェルノブイリ原発事故では、放射線による健康被害を防ぐために、セレンが用いられ、効果を発揮したといわれています。セレンが発見されたのは19世紀のことでした。その当時、スウェーデンのファルン鉱山から産出される黄鉄鉱を原料として、硫酸の製造が行われていました。
1817年、スウェーデンの化学者、ベルセリウスは、硫酸を製造する鉛室の底にできる沈殿物から、ある物質を見つけました。それはテルルという物質と似た性質をもっていましたが、実験を重ねるうちに別な物質であることがわかりました。
テルルは、ガラスなどの着色剤に用いられる鉱物で、現代では太陽電池や電子部品に使われています。いわゆるレアメタルの1種です。テルルという名前は、ローマ神話の地球の神テルスにちなんで命名されました。このテルルに似ていることから、新しい物質はギリシャ神話の月の女神セレネにちなみ、セレンと名づけられました。セレンもガラスの着色剤やコピー機の感光ドラムなどに用いられる鉱物ですが、強い毒性をもっており、現在では使用が制限されています。

こうしたセレンの毒性については、19世紀半ばには知られていたようです。

セレンが動物や人間にとって、欠かすことのできない必須微量元素(ミネラル)であることがわかったのは、比較的新しく、1975年のことでした。必須微量元素とは、鉄、マンガン、銅、亜鉛などの物質で、体内の酵素やタンパク質を作るのに不可欠の栄養素です。
体内で必要なのはごく微量なので、普通の食生活をしていれば、欠乏症の心配をする必要はありません。土壌に含まれるセレンは、野菜などに吸収され、体に取り込まれます。またセレンを含む飼料で育てた家畜の肉を食べることでも摂取できます。しかし、地域によっては、土壌中のセレンが少ない場所があります。

セレンが体内に不足すると、さまざまな病気につながります。セレン欠乏症は、血液中のセレン濃度が0.085~0.09ug/mlより低い場合を指します。中国の土壌中のセレンが少ない地域(0.011~0.02ug/ml)では、昔からカシン病(風土病心筋障害) やカシン・ペック病(骨関節炎の1種) があります。
また体内のセレンとがんの発症率は相関関係があり、土壌中のセレンが少ない地域ほどがんが増えることが、さまざまな研究によって明らかにされています。ドイツのシュライザ一博士の研究によると、血中のセレン濃度が低い地域ほど、女性の乳がんの死亡率が高いことが明らかにされています。

抗酸化ビタミン・ミネラルは放射線被曝による活性酸素の害をなくす

放射線防御に役立つのはビタミンA・C・E

生きていくために必ずとらなければならないビタミンやミネラルにも、放射線を防御するものがあります。放射線被曝による活性酸素の障害を防ぐのは、抗酸化剤にも用いられているビタミンA 、ビタミンC、ビタミンEです。総称して抗酸化ビタミンと呼ばれます。

この3種類は、女性が美容のためにも摂取すると効果があらわれる3つのビタミンです。
体から毒素を排出することと、美しく保つための作用は非常に似ているということでもあります。

またカロチノイドのβカロテンは、体内でビタミンAに変化し、同様の効果を発揮します。ナイアシンは抗酸化ビタミンではありませんが、放射線防御に役立つビタミンです。
ナイアシンについてはこちら
ビタミンC は、自らが酸化することによって、活性酸素を消去しますが、ナイアシンは酸化したビタミンCを元に戻す働きをします。

また解毒作用があり、チェルノブイリ原発事故の被曝者にも投与されました。ビタミンCはとりすぎても、水溶性なので過剰にとった分は排出されるので、体に害はありませんが、ビタミンA 、ビタミンE 、ナイアシンは大量摂取すると過剰症を引き起こします。サプリメントなどでとる場合は注意が必要です。

骨にたまる放射性物質を除去するミネラル

被曝による体への影響を少なくするミネラルにはヨウ素、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、セレンがあります。ヨウ素は、放射性ヨウ素の体内への取り込みを防ぐ働きがあります。非放射性ヨウ素製剤(ヨウ化カリウム)を予防的に服用すると、甲状腺内にヨウ素が満たされるので、放射性ヨウ素は甲状腺に入ってくることができなくなります。

同様のメカニズムで、カルシウムは、放射性ストロンチウムが骨に蓄積するのを防ぎます。ストロンチウムは福島原発事故でも放出されていますが、放射線防護の国際調査委貞会は、ストロンチウムから身を守るには、毎日少なくとも、1100mgのカルシウムの摂取を推奨しています。

また米国医学研究所は、成人は1000mg、10代の若い人は1100mgの摂取をすすめています。一方、カルシウムが有効に働くためにはマグネシウムが必要です。マグネシウムが欠乏すると、活性酸素が多量に発生します。またガンマ線に被曝すると、血液中のカルシウムとマグネシウムのレベルが減少するので、この2つのミネラルの補給が不可欠です。

玄米、海藻、味噌などの食事療法

日本は原子爆弾による唯一の被爆国です。広島・長崎の原爆投下で死亡した人だけでなく、その後も放射能の影響により多くの方が亡くなられました。しかし、長崎の爆心地から1.8km離れた長崎聖フランシスコ病院では、急性放射線中毒症の方々が多数生き残りました。その理由は、病院の内科部長だった医師が行った食事療法にあります。

医師は、被曝した人たちに玄米、コンプやワカメなどの海藻、味噌か溜まり醤油、北海道カボチャ、海の塩などを与え、免疫系を抑制しないように、砂糖やお菓子の摂取を禁止しました。この食事療法のおかげで、長崎のほかの病院では、たくさんの患者が放射線による病気で亡くなられたのに対し、この病院では多くの人が生存できたのです。患者たちに与えられた食品は、伝統的な和食の食材・調味料ですが、現在はこれらの食品に放射能の影響を取り除く働きがあることがわかっています。

全粒穀物

玄米をはじめ、発芽玄米、全粒粉の小麦、オートミール、挽きぐるみのソバには、食物繊維とリンが豊富に含まれています。食物繊維とリンは、有害物質と結合して、体外に排出する働きがあります。また食物繊維は、便通をよくして、腸内のすべての毒素の除去を促進させる作用もあります。

海藻

コンプ、ワカメ、テングサ、ヒジキ、モズクなどの海藻は、ヨウ素(ヨード)を多く含んでいます。体内に十分なヨウ素がある場合は、放射性ヨウ素は甲状腺に吸収されず、排出されます。また1968年、カナダの研究者は、海藻の多糖類という成分が、放射性ストロンチウムと結合して、体から排除すると報告しています。

緑黄色野菜

緑黄色野菜に含まれるカロチノイドという成分は抗酸化物質で、ベータニンジンやカボチャのβカロテン、トマトのリコピン、ホウレンソウヤプロッコリーのルティンなどがあります。カロチノイドが豊富な食品は、がんや心臓病、加齢黄斑変性症などの発症リスクを減らすことがわかっています。トマトのリコピンは血圧を下げるトクホとして発売。ルティンは目の重要な作用として効果が認められています。緑黄色野菜は、ガンを抑制する作用もあります。

味噌

味噌、溜まり醤油は大豆発酵食品です。味噌に含まれるジピコリン酸は放射性ストロンチウムや重金属などと結合して、体外に排出する働きがあります。味噌を定期的に食べる人は、味噌を食べない人に比べ、放射線に対する防御効果が5倍あったと報告しています。チェルノブイリ原発事故後、日本から被爆地に味噌が贈られました。
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海の塩

食塩として販売されている塩は、高純度の塩化ナトリウムです。これに対して、海の塩にはカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルがバランスよく含まれており、それらが放射線防御に役立つと考えらます。

緑茶

緑茶に含まれるカテキンは、すぐれた抗酸化作用と抗菌作用をもっています。広島の爆心地で被爆した人たちで、長生きした数百人に共通していたことのひとつとして、緑茶を1日あたり20杯以上飲んでいたことが報告されています。
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質のいい味噌なら信州味噌がおすすめです。
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活性酸素を除去するのはポリフェノール

活性酸素を除去する働きのある物質のことを「抗酸化物質」といいます。代表的な抗酸化物質には、ビタミンCやビタミンE、セレンや亜鉛などのミネラルがあげられます。また植物の成分であるポリフェノールにも抗酸化成分が含まれています。赤ワインなどが一時期、ポリフェノールが多いと話題になりました。

こうした抗酸化物質を積極的にとるように習慣づけると、放射線から身を守ることができるようになります。野菜やハーブに含まれるポリフェノールは、被曝後、放射線によって生じた活性酸素を消去できます。またポリフェノールは、体内の抗酸化酵素の活性を高め、過酸化反応を抑える働きも期待できます。さらに放射線によるDNAや細胞の損傷を修復する効果もあります。以下に紹介するものはいずれも学術的な研究によって、放射線の影響を取り除く効果が認められているものです。

食品とハープの放射線防御の評価は、抗炎症、抗酸化、抗菌、免疫調整などの作用があり、活性酸素の消去や脂質の過酸化反応を抑制し、抗ストレス作用があり、放射線防御の効果があるかどうかを調べます。試験管内で培養細胞を用いて実験すると、放射線防御の効果を短期間に評価することができます。

さらに、マウスなどの実験動物に、放射線を照射し、食品やハーブを投与して行う実験を行っているものもあります。臨床試験が行われていれば、もっと信頼できます。最近、インターネットなどで、放射線障害を予防するサプリメントなどを見かけることがあります。しかし、その多くは学術的な研究による裏づけのない場合があるので、注意しましょう。

  • 海藻
    コンプにはストロンチウムや放射性ヨウ素の腸管からの吸収を阻害する働きがある。ワカメやアラメなどにも同様の効果が期待できる
  • ビーツ
    ビーツエキスには被曝後の血液のヘモグロビンを作り直す働きがある。また、膵臓、胸腺機能、血球の生成や骨髄を正常にする。
  • ほうれん草
    放射線照射されたマウスの肝臓の損傷を防ぐ。抗酸化作用にすぐれ、心血菅障害、がんなどの医療効果を高める可能性が示唆されている。
  • グレープフルーツ
    グレープフルーツをはじめ柑橘類に含まれるフラボノイドなどがフリーラジカルを除去。マウスの被曝による骨髄染色体損傷が減少。
  • からし菜
    ガンマ線を照射したマウスに、からし莱エキスを与えたところ酸化を防ぐ酵素が増加し染色体損傷を防止することが判明した。
  • あんず
    餌に20%のアンズをまぜて与えたマウスにX 線照射すると、与えないマウスに比べて、マウスの精巣内の組織崩壊が阻止されることがわかった。
  • ペクチン
    ペクチンはリンゴや柑橘類から抽出される。リンゴペクチンはチェルノブイリで被曝した子供たちのセシウム摂取量を62%も減少させた。
  • 植物油
    精製せず冷温で圧搾されたオリーブ油やアマニ油などの植物油。被曝マウスにオリーブ油かピーナッツ油を与えたら致死率が低下した。
  • プロポリス
    プロポリスはミツパチが植物の樹脂を練り合わせて作る。抗菌・抗酸化・抗炎症作用などがあり、放射線による上皮組織の炎症に有効。
  • 高麗人参
    朝鮮人参とも呼ばれる。広島・長崎被爆者の兆候は出血だったが、日本人の研究者が被曝後の出血を高麗人参で防御できることを発見。高麗紅参は高麗人参の仲間。
  • 緑茶・紅茶
    すぐれた抗酸化作用と抗菌作用をもつカテキンを含む。カチキンは放射線によるDNA損傷を防ぎ、がん細胞の形成を阻止する働きがある。カテキンは、コレラO157、インフルエンザにも効く強力な作用
  • にんにく
    臭いの成分である硫黄化合物に強い抗酸化作用がある。フリーラジカルを消去する酵素の活性を促し放射線損傷から赤血球を保護する。にんにくの有効成分アリシンはこちら。
  • クルクミン
    ウコンに含まれる黄色色素の成分で強い抗酸化作用がある。放射線と化学療法中のガン患者に対し正常細胞を守りながら腫瘍に作用する。活性酸素除去物質にウコンに含まれるクルクミンが効果的

活性酸素は放射線で増加する特徴がある

放射線でDNAが損傷し、細胞ががん化

食べ物や水から人体に入った放射性物質(内部被曝)は、どのような経過で健康被害に至ってしまうのでしょうか?水の分子記号がH2ですがこれは水素原子(HbA1c)が2つ、酸素原子(O) が1つ結合しているということです。
HとOはそれぞれが1個の電子でペア(対を組み、水分子として、安定した結合をしています。そこに放射線を照射すると、O-H結合が切れて、対になっていた2個の電子が引き離されます(不対電子)。

それによって水分子は不安定になり、別な分子に変化します。この変化した分子のことをフリーラジカルといいますが、再び電子のペアを作ろうと、ほかの分子から強引に電子を奪う過激分子がいます。こうしたフリーラジカルは反応性が高く、細胞の中にある遺伝子を傷つけるものがあります。

人の体は60兆個もの細胞で構成されています。ほとんどの細胞には、寿命があり、新しい細胞と入れ替わります。その際、古い細胞と同じ細胞が作られるのは、DNAに元の細胞の情報が書き込まれているからです。
DNAは2本の鎖が、らせん状に絡み合った形をしています。
放射線によって、1本だけ切断されることもありますし、2本とも切断されることもあります。1本だけ切断された場合は、もう1本を手本にして、傷ついた鎖を元どおりに修復できます。
しかし、2本とも切断されたときには、手本がないので、修復がむずかしく、誤りが多くなります。それによって、細胞に突然変異、染色体異常、細胞死、がん化などが生じます。

活性酸素の過酸化反応が病気の元凶に

活性酸素というのは、生体の酸化障害を引き起こすフリーラジカルの総称です。ヒドロキシラジカルも、活性酸素の一種です。生体の酸化障害とはどのようなことでしょう。調理用抽が古くなると、不快な臭いを放ちます。これは油が酸化したためです。これと同じようなことが、体の中でも起こるのです。

放射性物質が体の中に入ると、活性酸素が多く作られます。活性酸素は、細胞膜の中にある脂質から電子を奪い、それが連鎖反応して活性化し、細胞を酸化させていきます。これを「過酸化反応」といいます。それによって、がんだけでなく、動脈硬化、糖尿病、アルツハイマー病、アレルギー炎症性皮膚疾患、などの疾患が引き起こされる危険性があります。
しかし、活性酸素による過酸化反応は防ぐことができます。人間の体には活性酸素を消去する酵素が備わっていますし、食品の栄養素の中にも、活性酸素を消去する働きをもつものがあります。それらを積極的にとることによって、活性酸素の書から身を守ることが可能になるのです。

食べ物による放射物質の内部被曝は防ぐことができないので累積被爆量は増え続ける

チェルノブイリ原発事故で放出された放射性物質の1つにヨウ素131があります。ヨウ素は甲状腺に蓄積されやすく、また甲状腺は放射線による障害を最も受けやすい器官の1つです。食品にヨウ素が混入し、それを食べた地元住民の多くが、甲状腺障害を発症しました。とくに高レベルのヨウ素を含んだ牧草を食べた牛の牛乳を飲んだことにより、子どもの甲状腺がんが、かなり増加しました。

また長期的に問題となるのは、セシウム137(です。半減期が約8日のヨウ素に対し、セシウムは約30年です。また大気中に放出されたセシウムは遠くまで運ばれ、食品に取り込まれやすいという特徴をもっています。土壌を汚染したセシウムは、野菜や家畜の肉、牛乳などの食物を通して、人々を長期にわたって被爆させました。
被爆には外部被曝と内部被曝があります。外部被曝は体の外から放射線を浴びることです。

方、内部被曝は、放射性物質を吸い込んだり、飲み込んだりして、体内に取り込み、それによって被曝することです。外部被曝の場合、ガンマ線は物質を通り抜ける性質が強く、エネルギーが高いので、体内深部の細胞にも影響を与え、人体への影響が大きいことがわかっています。

一方、私たちが今後も注意しなければならないのが内部被曝です。政府が定めた「暫定規制値」を超えた福島県産のタケノコや梅などの食品は出荷停止措置がとられました。したがって、私たちの口に入る可能性は低いでしょう。
しかし、規制値以下の食品でも、放射線量は体内に蓄積していくので、累積被曝線量は少しずつ増えていきます。それによって、大なり小なり体に異変が生じる可能性は否定できません。また原発事故で海水に流出した放射性物質は、植物プランクトン→小型魚→中型魚→大型魚へと蓄積されていきます。そして、食物連鎖のピラミッドの上に行くにしたがって、蓄積される放射性物質の濃度は上昇していきます。なお、政府は規制値の新基準を設け、穀類、野菜、肉、魚などは100ベクレル、乳児用食品と牛乳は50ベクレル、飲料水は10ベクレルとなりました。

これらの基準値は、広島・長崎原爆被爆者の疫学調査から求められています。それによると、放射線の長期的な影響は、30才で1000ミリシーベルト被曝した場合、男女平均して70才で固形がん(白血病以外のがん) で死亡する頻度が約1.5倍増加することからきています。しかし、死亡リスクは、100ミリシーベルト以上では被曝線量に正比例していますが、それ以下ではどういう関係になっているかわかりません。あくまで外部被曝の影響によるもので、内部被曝にまで適用できるのかは、疑問視されています。

原発事故で飛び散った放射性物質は25年経過しても消えない

大気中に放出された放射性物質は、長い年月をかけて人体に悪影響を与えます。原発事故の代表例としてよく取り上げられる1986年、旧ソ連のウクライナで起こったチェルノブイリ原発事故です。2011年、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)のドイツ支部が、原発事故から25年の研究報告書を発表しました。

それによると、事故後、除染に関わった労働者83万人のうち、2005年までに1万2000~12万5000人が死亡したと推計されています。また、除染労働従事者の90%が、何らかの病気になっており、少なくとも74万人が、がんなどの重い病気を患っていたとのことでした。

一方、ウクライナのチェルノブイリ省が発表した論文によると、1987~1992年の5年間に、内分泌系25倍、神経系6倍、循環器系4倍、消化器系60倍、皮膚および皮下50倍、筋骨格系および精神的変調53倍と、それぞれの疾患が増加したと記録されています。これは明らかに原発事故の影響です。

原発事故の避難者のうち、健康な人の数は、1987~1996年の間に59% から18%まで低下。汚染地域の集団では52%から21%まで低下。さらに高レベルの放射線に曝された親から生まれた子どもたちでは81%から30%まで低下しました。

子どもたちは、原発事故で飛散した放射性物質の影響を直接受けていないにもかかわらず、このような数字です。放射性物質の影響力の恐ろしさです。今のところ、放射線の影響によると考えられるがんは、甲状腺がん、乳がん、脳腫瘍しか見られていません。しかし多くのがんは、25~30年の潜伏期があります。

実際、除染労働従事者たちは、前立腺がん、胃がん、血液のがんなどを発症しています。また奇形や死産が増加し、子どもの数が減少していることも報告されています。

ウクライナの近隣であるラトビアでは、チェルノブイリ原発事故後、6000人以上の健康な男性が復旧作業に関わり、0.01~0.5ミリグレイ(約10~50ミリシーベルト)を被爆しました。14年後、彼らは、めまい、記憶力の低下、頭痛などの症状に苦しんでいました。彼らの血液を調べたところ、脂質を酸化させ、がん化を進行させる活性酸素を除去する酵素の活性が明らかに低下していることがわかりました。

被爆によって、がんを防ぐ力が衰えたということです。またIPPNWの報告によると、低レベル放射線被爆(0~500ミリシーベルト)は、放射線のレベルが低いほど、がんを発症する前の潜伏期間が長くなることが確認されました。
さらに低レベル放射線被爆は遺伝子にも影響を与え、世代を経るごとに影響が増加していることがわかりました。たとえば、除染労働従事者と放射線被爆していない女性の間に生まれた子どもたちには、染色体異常によって、甲状腺がん、心臓血管系疾患、胃の疾患、神経精神疾患の症例が増加しています。これらの疾患は、低線量被爆の影響であることも判明しました。