爪をキレイに保つのはカルシウム

Question

爪をキレイに保つのはカルシウム

Answer

爪は骨ではない

ランニングをしている女性に多い

普段からネイルをしている人は気づきにくいのですが、ネイルサロンに行ったときに指摘され、カルシウムを摂るといいですよと言われたそうです。はたして爪を健康に保つのに、必要な栄養素はカルシウムでしょうか?

二枚爪は爪先の部分が一部薄くなりはがれてしまうというものですが、運動指導の現場にいると、この症状が出でいる人をよく見かけます。
男性には少なく、ほとんどが女性でランニングをしている人に多いような気がします。二枚爪は、鉄欠乏性貧血や血行不良の人に多く見られます。鉄不足の治療について。

赤血球の中にあるヘモグロビンは酵素をからだの組織に運ぶ働きをしますが、この量が減ると貧血有の症状が出てきます。ランニングのようなハードな運動を行うと、スポーツ性貧血になる場合もあります。爪の成分はケラチンです。このケラチンはタンパク質の一部なので、良質なタンパク質類(アミノ酸スコアが高いもの) だけでなく、特に鉄分を意識して補給することが大切です。もちろんそのほかの栄養素もバランスよく摂ることが大切です。

爪や肌にはサプリが必要か

男性であれば髪の毛、女性であれば肌や爪といったところが美意識のポイントなのではないでしょうか。そうすると、「このサプリメントは爪や肌にいいんですよ」といわれれば、つい買ってしまいたくなります。

爪や肌が○○という成分で作られている1だから○○を摂ることが有効であるという考え方には、かなり矛盾が生じます。爪の成分がケラチンだというと、ケラチンを摂れば爪が健康になるのではと思う人もいらっしやると思います。しかし、人間のからだは口から摂取した食物はすべて一度分解されてから吸収されます。

たとえケラチンを飲んでも、タンパク質がアミノ酸に分解され、筋肉を含むからだのあらゆるところでそのアミノ酸が使われるので、爪にだけ栄養がいくという保証はどこにもないのです。このことは、ほかの栄養素でもまったく同じことで、

よく勘違いされていることで有名なのが「コラーゲン」です。コラーゲンもタンパク質なので、摂れば内臓で一度アミノ酸に分解され、体内のあらゆるところに使われるので肌に優先的に使われるというものではありません。

ということは、高いお金を出してコラーゲン食品やコラーゲンサプリメントを買わなくても、「アミノ酸スコア100」である良質のタンパク質(たとえば牛乳や卵・マグロの赤身など)でも肌がぶるぷるになる可能性はまったく同じということになります。

もっとおおげさな言い方をすれば、鶏の胸肉を食べたからといって自分の胸の筋肉が大きくなるわけではない、モツを食べれば内臓が丈夫になるわけではないのです。

鉄の摂り方のポイント

  1. 食事から補給する
    レバーやほうれん草、小松菜、あさり、しじみ、ひじきなどが鉄を多く含む食品です。普段の食事で、毎日摂るのがよいでしょう。
  2. サプリを使う
    これらの食品を摂ることができない方は、サプリメントを使う方法もあります。(ウイルス性)C型肝炎などの疾患がある方は、過剰に摂取すると病状を悪化させてしまう場合があるので、医師に相談してください。
  3. 吸収を高める方法
    鉄は、ビタミンCといっしょに摂ると吸収率が高まります。食事に、果物やオレンジ・グレープフルーツジュースなどを足すとよいでしょう。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください