たんぱく質のごみ 出さない食べ方について紹介します。たんばく質という栄養素は、肉類や魚、豆類などに多く含まれ、筋肉や皮膚、血液など、私たちの体のあらゆる組織・器官の材料になることは知られていますが、では、毎日の食事のなかでどのように摂取したらいいのでしょうか。
たんぱく質のごみ 出さない食べ方
たんぱく質の摂取ついては意外なほどに知られていません。「たんぱく質の補給では肉類が一番すぐれているのだと単純にそう思っている人も多いのかもしれませんが、そうとはいえないのです。
たんぱく質の材料となるのは、アミノ酸です。といっても、このアミノ酸は食事から摂取したたんぱく質が分解されたものですから、正確にいえば、たんぱく質がは細胞内で再合成されて、私たちの体の材料になっているわけです。
ただし、この再合成の過程で1つの問題が生じます。たんぱく質は、複数のアミノ酸が数珠つなぎのように連なった構造になっているため、うまく折り畳むことができないと、体内で活用できる「合格品」にならないのです。
そのため、「分子シャペロン」と呼ばれるたんぱく質のお世話係が登場し、絡み合ったたんぱく質をほぐしたり、うまく折り畳めないものを助けて畳み直したりする過程が必要になってきます。
とはいえ、完壁に折り畳みをサポートできるわけではありません。どうしてもできそこないの不良たんぱく質ができてしまうのです。
食事からたんぱく質を摂取しないかぎり、私たちは生命を維持することもできませんが、それは一歩間違えると、細胞内に無数のゴミ= 不良たんばく質が生じる原因になってしまうということです。
ある程度のゴミならば、オートファジーなどの細胞内リサイクル工場によって処理され、たんぱく質に再合成することができますが、ゴミの量がどんどんと増えてしまえば、当然のことながら処理が追いつかなくなります。
体にとって必要不可欠なはずのたんばく質が、逆に細胞の働きを鈍らせ、私たちの生命力を低下させることにもつながるわけです。
そう考えれば、たんばく質のゴミをあまり出さないことがいかに大切かわかるでしょう。結局、大事なのは食べ方なのです。もう少し具体的にいえば、「たんぱく質のゴミを出しにくい食べ方とは何か?」ということになります。
もちろん、こうした食べ方を実行することでゴミの量そのものが減っていけば、細胞内デトックスがよりスムーズに働きやすくなるからです。
体にとってなくてはならない栄養素でありながら、同時に細胞の働きを劣化させるゴミにもなるたんばく質の働きをクローズアップし、その賢い摂取法について紹介します。たんばく質と腸、細胞との関わりを理解することで、もっと理にかなったたんぱく質の摂取を行えるはずです。