肥満 遺伝 するのは本当か?

肥満 遺伝

肥満 遺伝 するのでしょうか?世の中には、「やせの大食い」タイプの人もいますし、ダイエットをしてもなかなかやせられない人もいます。結論からいいますと、最近の研究では、肥満になるひとつの原因として「肥満遺伝子」の存在が関係していることがわかってきました。

肥満 遺伝 するのは本当か?

現在では、440以上もの肥満にかかわる遺伝子が発見されているそうです。といっても、「太った体型」が遺伝するわけではありません。

「体脂肪を蓄えやすい」とか、「エネルギーの消雪が少ない」といった「太りやすい性質・体質」が遺伝するのです。肥満遺伝子の代表的なものとしては、「ベータ3アドレナリン受容体遺伝子」と呼ばれるものがあります。この遺伝子には、体脂肪の蓄積を抑え、脂肪を燃焼させる働きがありますが、太りやすくやせにくいタイプの人は、この遺伝子が一部分変異しています。そのため、脂肪の燃焼が悪くなり、太りやすくなってしまうのです。

この遺伝子が正常な人と変異している人とを比べると、1日に消費されるエネルギーに平均200kcalの違いがあるといわれています。

つまり、ベータ3アドレナリン受容体遺伝子に変異のある人は、正常な人と比べ、1日にごはん1杯分ほどよけいに食べている計算になるというわけです。

また、この遺伝子の異常はほとんどの人種に見られますが、特に日本人に多いといわれていますから、気になる人は、肥満外来で遺伝子を調べてみるといいかもしれません。では、肥満はどの程度遺伝するものなのでしょうか。ある研究によれば、両親とも肥満の場合は約70% 、片方の親が肥満の場合でも40~50% の子供が肥満になるという報告があるそうです。

しかし、自分が太っているのは遺伝だから仕方がないと決めつけてはいけません。肥満になる要因は「遺伝3、環境7」といい、食習慣による影響のほうが大きいからです。

たとえば、血のつながっていない養子でも、両親が肥満の家庭では、子供も肥満になったり、ペットの犬まで肥満犬になるという例も報告されています。バランスのよい食事をとり、腹8分目を守ること。これが肥満予防の基本と心得ましょう。

肥満 遺伝 するのか まとめ

肥満は遺伝的要因と環境的要因の相互作用によって影響を受ける複雑な状態です。遺伝的要因は肥満のリスクに寄与することがありますが、単独で肥満を引き起こすわけではありません。以下に、遺伝的要因が肥満にどのように関与するかについて紹介します。

  1. 遺伝的傾向: 一部の遺伝的要因は、個人が肥満になる可能性を増加させることがあります。特定の遺伝子変異や家族歴が、肥満の発症リスクに関連していることがあります。
  2. 代謝率: 遺伝的要因は代謝率に影響を与えることがあり、高い代謝率を持つ人は、同じカロリー摂取量でも体重を増やしにくい傾向があります。逆に、低い代謝率を持つ人は、同じカロリー摂取でも体重が増えやすい可能性があります。
  3. 食欲調節: 遺伝的要因は食欲と満腹感の調節に影響を与えることがあります。一部の遺伝子は、食事摂取量や食べ物の選択に影響を与える可能性があります。
  4. 脂肪蓄積: 遺伝的要因は脂肪の蓄積や分布に影響を与えることがあり、特に体型や脂肪の分布に関連しています。たとえば、中性脂肪や内臓脂肪の蓄積に関する遺伝的な傾向が存在します。

ただし、遺伝的要因だけが肥満を引き起こすわけではありません。環境的要因も肥満に大きく寄与します。食事習慣、運動レベル、ストレス、睡眠、生活環境などの要因が、肥満リスクに影響を与えます。

肥満のリスクは、遺伝的要因と環境的要因の相互作用によって決まります。遺伝的な素因があっても、健康的な生活習慣を実践することによって肥満リスクを低減することができます。逆に、遺伝的な素因がなくても、不健康な生活習慣が肥満を引き起こす可能性があります。

 

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