玄米、海藻、味噌などの食事療法

日本は原子爆弾による唯一の被爆国です。広島・長崎の原爆投下で死亡した人だけでなく、その後も放射能の影響により多くの方が亡くなられました。しかし、長崎の爆心地から1.8km離れた長崎聖フランシスコ病院では、急性放射線中毒症の方々が多数生き残りました。その理由は、病院の内科部長だった医師が行った食事療法にあります。

医師は、被曝した人たちに玄米、コンプやワカメなどの海藻、味噌か溜まり醤油、北海道カボチャ、海の塩などを与え、免疫系を抑制しないように、砂糖やお菓子の摂取を禁止しました。この食事療法のおかげで、長崎のほかの病院では、たくさんの患者が放射線による病気で亡くなられたのに対し、この病院では多くの人が生存できたのです。患者たちに与えられた食品は、伝統的な和食の食材・調味料ですが、現在はこれらの食品に放射能の影響を取り除く働きがあることがわかっています。

全粒穀物

玄米をはじめ、発芽玄米、全粒粉の小麦、オートミール、挽きぐるみのソバには、食物繊維とリンが豊富に含まれています。食物繊維とリンは、有害物質と結合して、体外に排出する働きがあります。また食物繊維は、便通をよくして、腸内のすべての毒素の除去を促進させる作用もあります。

海藻

コンプ、ワカメ、テングサ、ヒジキ、モズクなどの海藻は、ヨウ素(ヨード)を多く含んでいます。体内に十分なヨウ素がある場合は、放射性ヨウ素は甲状腺に吸収されず、排出されます。また1968年、カナダの研究者は、海藻の多糖類という成分が、放射性ストロンチウムと結合して、体から排除すると報告しています。

緑黄色野菜

緑黄色野菜に含まれるカロチノイドという成分は抗酸化物質で、ベータニンジンやカボチャのβカロテン、トマトのリコピン、ホウレンソウヤプロッコリーのルティンなどがあります。カロチノイドが豊富な食品は、がんや心臓病、加齢黄斑変性症などの発症リスクを減らすことがわかっています。トマトのリコピンは血圧を下げるトクホとして発売。ルティンは目の重要な作用として効果が認められています。緑黄色野菜は、ガンを抑制する作用もあります。

味噌

味噌、溜まり醤油は大豆発酵食品です。味噌に含まれるジピコリン酸は放射性ストロンチウムや重金属などと結合して、体外に排出する働きがあります。味噌を定期的に食べる人は、味噌を食べない人に比べ、放射線に対する防御効果が5倍あったと報告しています。チェルノブイリ原発事故後、日本から被爆地に味噌が贈られました。
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海の塩

食塩として販売されている塩は、高純度の塩化ナトリウムです。これに対して、海の塩にはカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルがバランスよく含まれており、それらが放射線防御に役立つと考えらます。

緑茶

緑茶に含まれるカテキンは、すぐれた抗酸化作用と抗菌作用をもっています。広島の爆心地で被爆した人たちで、長生きした数百人に共通していたことのひとつとして、緑茶を1日あたり20杯以上飲んでいたことが報告されています。
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