糖質制限食で病気が治る

血流がよくなるとすべての病を治す力がつく

糖質制限食により、全身の血流・代謝がよくなり免疫力もアップします。免疫とは、細菌やウィルス、ガン細胞など、人体を害するものから身を守る能力です。

一方、糖質をたっぷり摂っていると食後高血糖を起こし、糖代謝の安定のために大きな労力がとられ、自然治癒力を浪費してしまいます。糖質制限食を続けていくと、余計な糖代謝の安定をせずにすみ、自然治癒力が高まっていきます。

血液検査では、今まで知られている動脈硬化のリスク要因がすべて改善します。ブドウ糖ミニスパイクがないので、さまざまな生活習慣病の予防・改善が期待できます。

また食前・食後血糖値の差が少ないので、精神的にも安定します。常に脂肪が燃えているので24時間スタミナがつきます。このように糖質制限食は人類の健康食であり、さまざまな病気の予防・改善効果が期待できるのです。

糖質制限食は、虫歯や歯周病の予防効果もある

虫歯と歯周病は、歯を失う二大原因です。そして虫歯も歯周病も、最大の原因はプラしこうーク(歯垢) です。うれしいことに、糖質制限食でプラークが減ります。

プラークはただの食べカスではなく、生きた細菌の塊です。歯垢中の細菌は、食物中の糖質を栄養源にしてどんどん増えていきます。プラークコントロールをせずに放置すると、細菌が糖質を分解してつくり出す酸や毒素で虫歯や歯周病が発症します。

糖質制限食を開始すると、驚いたことに歯垢がはとんどできなくなります。たまに糖質(トンカツの衣など) を食べると、その日はテキメンに歯垢ができます。

糖質制限食で細菌の餌がなくなり、兵糧攻めで繁殖できないので歯垢も激減したものと考えられます。

もともと歯は丈夫なはうでしたが、糖質を食べていた頃は歯垢ができやすいはうで、毎年1回歯医者さんに、たまった歯石を取ってもらっていました。

1年間でこんなにできるのかというくらい、カチカチの歯石がたくさん取れたものでした。歯垢に唾液中のカルシウムが結びついて歯石になります。

したがって歯垢がなくなったら歯石もかなり少なくなって、歯医者さんはびっくりしていました。もちろん、最低限のプラークコントロールはしています。超音波歯ブラシと歯間ブラシで朝1回3 分間くらいの手入れと、食後は通常の歯磨きを30秒くらいはしています。

虫歯は右の奥歯を1本、学生時代に1回だけ治療していますが、あとはまったく治療歴はありません。そして歯は全部残っており、歯周病もありません。

糖尿人は歯周病を起こしやすいことが知られています。糖質制限食で歯垢を減らして、最低限のプラークコントロールも実施して、虫歯や歯周病の予防を目指しましょう。

もちろん糖尿病以外の人も、糖質制限食でプラークを減らすのはとてもいいことです。

糖質制限食は、女性はもちろん男性にもうれしい美容効果

糖質制限食を実践すると、全身の血流・代謝がよくなるので、自然治癒力が高まります。血液がサラサラになれば、アンチエイジングの効果も期待できます。

毛細血管の血流もよくなるので乾燥肌が改善してしっとりきれいになり、髪の毛のハリとツヤもよくなることがあります。糖質制限食で内臓脂肪がまず取れていきますので、お腹がへっこみますがバストはキープできます。

また顎のラインがすっきりするのも、糖質制限食のダイエット効果です。

ある美容関連の社長さんの例です、カロリー制限食をはじめとしてさまざまなダイエットを試し、何度も挫折をくり返し、エステに通うなどかなりの散財もされたそうです。DVDを購はや入して流行りのエクササイズにも挑戦したものの、リズムに乗れずラジオ体操第1 に切り替え、それでも続かなかったそうで、気力もなえ果てそうな状況だったそうです。

糖質制限食ダイエットの本を読破した社長は「何だ、カロリー制限なんか気にせずに自分かつぱの店の焼き肉を食べればいいということか」と喝破され、ひたすら焼き肉と野菜を食べるようになったそうです。

その結果、1ヶ月で5 kgの減量に成功、その後もスーパー糖質制限食を続けて10 kg近くの減量ですっかり標準体型となられました。

今でももちろん体型はキープしておられ、肌つやもよく、そのうえ「一番うれしかったのは、薄毛で悩んでいたのが、黒く艶々した髪になったことです」と自慢の髪を見せてくださいました。

皆が皆とはいかないと思いますが、大変うれしい体験報告でした。

牛の主食ではない穀物を食べさせてメタボにしたうえ、ビタミンAを欠乏させて無理やり霜降りにした肉(ビタミンA欠乏牛肉) など、いっさい扱っておられません。これだけでも素晴らしいことですが、さらにタレからデザートまですべて糖質制限で、何の気兼ねもなくおいしく楽しく食べることができます。

女性にも男性にも美容効果が期待できます。

糖質制限食は、アトピー・花粉症などのアレルギー疾患対策に

糖質制限食を実践しておられる糖尿人のなかには、アトピー性皮膚炎を合併されている方々がおられます。そういう場合、糖尿病治療のために糖質制限食を続けているうちわずらに、乾燥肌がしっとりしてきて、長年患っていたアトピー性皮膚炎がよくなった人もいます。

アトピー性皮膚炎が糖質制限食だけで治るとはいえませんが、少なくとも乾燥肌はよくなるようです。また同じように、長年患っていた花粉症が出なくなった人もいます。

ある方の例ですが、小学生時代からのスギ花粉症で、年々症状がきつくなっていったそうです。2004年の花粉症シーズンには耳鼻科医のお勧めどおり、1ヶ月前から抗アレルギー剤を内服し、点眼薬、点鼻薬も開始して準備万端撃えていたといいます。

しかし、そうした努力にもかかわらず、例年にも増してくしゃみ・鼻水・鼻づまりのフルコースで、息も絶え絶えで、仕事も手につかない状態でした。

そこで漢方煎じ薬を内服したところ、くしゃみ・鼻水・鼻づまりがぴったり止まり、奇跡のように改善したのです。

この煎じ薬は、はっきり言ってとてもまずいのですが、背に腹はかえられずシーズン中は飲み続けました。

その年の冬からは、花粉症予防薬の漢方エキスを飲み、翌シーズン中は煎じ薬に切り替えて、05年、06年ははとんど症状が出ずに済みました。そして2006年からは、一念発起してスーパー糖質制限食を始めました。

すると、その年から2010年まで、まったく薬なしで、漢方煎じ薬もなしで、花粉症予防の漢方エキスだけで、花粉症ははぼフリー状態となりました。

2011年も1月からアレルギー予防の漢方薬を内服し、もちろんスーパー糖質制限食も継続し、漢方煎じ薬はなしで花粉症の症状はいっさい出ませんでした。改善の度合いには個人差があるようで、100% 近い改善から50% くらいの人、あまり変わらない人もいます。

イヌイットが4000年間、伝統的な食生活(主食は生肉・生魚でスーパー糖質制限食)を続けていた頃は、アレルギー疾患ははとんどありませんでした。したがって糖質制限食でアレルギー疾患の改善や予防は期待できると思います。

アレルギーは腸で治す

米国の医学雑誌で証明されたダイエット効果

肥満の原因が糖質の摂りすぎにあるということは、説明したとおりです。ここでは、糖質制限食のダイエット効果を証明した最近の疫学研究を紹介しておきましょう。

食事療法のダイエット効果についてはさまざまな説が飛び交っていましたが、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』2008年7月17日号に掲載され、長年の論争に決着をつけたと思います。

れはイスラエルの322人を対象に、脂肪制限食、地中海食、低炭水化物食の3グループに分けて、それぞれのダイエット効果を2年間追跡した研究です。

「低炭水化物食(糖質制限食) がもっとも体重を減少させ、善玉コレステロールを増加させた」というのが結論です。

  1. 低脂肪法(カロリー制限あり)
  2. オリーブ油の地中海法(カロリー制限あり)
  3. 低炭水化物法(カロリー制限なしのアトキンスダイエット)

3 つの食事法を追跡調査した結果、2年後の体重減少幅の平均は、

  1. 低脂肪法 2.9kg
  2. 地中海法 4.4kg
  3. 低炭水化物法 4.7kg

となり、カロリー制限なしのハンディにもかかわらず、低炭水化物法(糖質制限食)がもっとも減少していました。

また、善玉のHDLコレステロールも増えていました。もう1つは『米国医師会雑誌』2007年3 月号に掲載された論文です。

この研究は3 1 1人の女性をダイエット法ごとに4 つのグループに分けて、1年間の体重減少効果をみたものです。これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなものです。

  1. アトキンスダイエット(低炭水化物食)
  2. ゾーンダイエット(タンパク質・炭水化物・脂質の比率を40 :30:30に)
  3. ラーンダイエット(高炭水化物・低脂肪食)
  4. オーニッシュダイエット(炭水化物・タンパク質・脂質の比率を70 :20 :10 に)

結果は、1のアトキンスダイエットがもっとも体重を減少させ、善玉のHDL コレステロールを増やし、中性脂肪を減らすことが明らかとなりました。

このダイエット法は私たちの糖質制限食と基本的な考えは同じで、1年間で平均4.7kgの減少です。その他の結果は、ゾーンダイエット1.6kg減、ラーンダイエット2.6kg減、オーニッシュダイエット2.2 kg減です。

糖尿病には糖質制限食が唯一無二の食事療法

こうしたことをふまえれば、糖尿病の治療にはデンプン・砂糖などの糖質に注目する必要があります。糖質の摂取をおさえれば食後血糖値の上昇がなくなりますから、インスリンの追加分泌もはとんど必要なく、すい臓の負担も少なくてすみます。

なお、すでに糖尿病を発症している人は、インスリンを分泌するすい臓のβ細胞がその時点で1〜2割死んでいることが多いのです。適切な食事療法(糖質制限食)以外に、慢性すい不全ともいえる状態を防ぐ方法はないことを、肝に銘じなくてはなりません。

糖質を摂れば必ず食後高血糖を起こしβ細胞にダメージを与えるので、β細胞は年単位で徐々に死滅していきます。

糖質制限食を続けても低血糖になる心配はありません。糖質を制限すると、脂肪は常に燃えるようになり、肝臓ではアミノ酸や乳酸などから常に糖新生(新たにブドウ糖をつくること)をしています。ビーフステーキを食べている最中にも脂肪は分解されていますし、糖新生も行われています。

中性脂肪が分解すると脂肪酸とグリセロールになります。脂肪酸はそのまま、心筋や骨格筋など体細胞のエネルギー源となります。グリセロールは糖新生の原料になります。また、脂肪酸は肝細胞内で代謝されて、ケトン体がつくられます。

ケトン体は脳細胞をはじめ、肝細胞と赤血球以外のすべての細胞のエネルギー源となります。糖質制限食中や断食療法中は、ケトン体が多くつくられます。肝臓の糖新生は、空腹時には誰でも日常的に行われています。糖質制限食なら、食事中にも糖新生が行われています。

力ロリー制限食で糖尿病が増えてしまったある町の悲劇

糖尿病食を続けても糖尿病がよくならない…それをはっきり裏づけているのが、久山町の研究データです。

久山町は、福岡県福岡市の東に隣接する人口8000人余りの町です。この町の年齢・職業構成は過去40年以上にわたり全国平均とよく一致しており、住民の栄養摂取状かたよ況も国民栄養調査の成績とはとんど変わりありません。

すなわち、久山町の住人は、偏りがはとんどない、標準的な日本人のサンプル集団といえます。九州大学医学部が1961年から継続して、久山町の40歳以上の住民を対象に研究を続けています。

5年に1度の健康診断の受診率は約80% もあり、他の市町村に比べて高いです。また、死後の剖検率(死亡した患者数に対して、病理解剖された患者数の割合)も82% と高く、精度の高い研究の支えとなっています。

1961年当時、日本では脳卒中死亡率の高さが問題となっていましたが、久山町の研究により、高血圧が脳出血の最大の原因であることが判明しました。その後、久山町では、糖尿病の発症予防が最重要の研究テーマとなっています。その結果、糖尿病は心筋梗塞、脳梗塞、悪性腫瘍、アルツハイマー病などの発症要因となることが判明しました。

その久山町で1988年と2002年に、40~79歳の住民の約8割を対象に、糖尿病の有病率調査が行われました。

その結果は糖尿病の発症予防は見事に失敗し、明らかな増加が認められたのです。研究責任者の九州大学・清原教授は、200 7年7月27日の毎日新聞朝刊で「1988年以後、運動や食事指導など手を尽くしたのに糖尿病は増える一方。どうすれば減るのか、最初からやり直したい」とのコメントを述べておられます。

実際、14年間の努力にもかかわらず、糖尿病と診断された人は男性で15.0 % から23.6% へ、女性で9.9 % から柑13.4 % へ増加しています。

また2 0 0 2年の調査では、成人男性の約6割が糖尿病とIGT・IFGと診断されるという、とんでもない数字に増えています。

IGTは糖尿病前段階の食後高血糖で、IFGは糖尿病前段階の空腹時高血糖です。厚生労働省の国民健康・栄養調査によれば、2002年における40歳以上日本人の糖尿病の割合は、男性が15.6% 、女性が8.1% で、久山町より低い数字でした。

厚労省の調査では、糖尿病が強く疑われる人の定義は「ヘモグロビンA1C 6.1% 以上、または質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた人で、久山町のように75 g 経口ブドウ糖負荷試験を行っているわけではないので、同列に比べることはできません。

しかし、久山町で実施された14年間の食事指導・運動指導にもかかわらず、糖尿病が増えたのはまぎれもない事実なのです。

このように単純比較はできないものの、食事指導をしていない日本全体のデータよりも、食事指導を徹底した久山町のデータのはうが、糖尿病の増加率も有病率も明らかに高いというパラドックス(逆説) が起こっています。

久山町で指導された食事療法は、日本糖尿病学会推奨のカロリー制限食(糖質60% 、脂質20% 、タンパク質20%) です。こうしたカロリー制限の高糖質食を行う限り、運動療法を取り入れても糖尿病の増加をくい止められないということが、久山町の研究で証明されたのです。

それだけでなく、食事指導をした久山町のデータのはうが増加率も有病率もはるかに高いということは、常識で考えれば「カロリー制限重視の高糖質食で糖尿病が増えた」としか言いようがありません。

「戦後、炭水化物摂取が減り続け、脂質摂取が増え続けて糖尿病や肥満が激増した」というのが、医師や栄養士の常識・定説として信じられてきました。

しかしグラフから明らかなように、炭水化物の比率は1980年頃まで急速に減少したあと、減り方が緩やかになり、1997年を底に緩やかな増加に転じています。脂質は逆に1980年頃まで急速に増加したあと、増え方が緩やかになり、1997年をピークに緩やかな減少に転じています。

このように従来の常識・定説は誤った神話だったのです。そして、この間も、糖尿病と肥満は増え続けています。その理由として、噂好飲料や精製炭水化物、ジャンクフードなどGI(血糖指数)の高い食品が増えたことと、運動不足・エアコンの普及などが関係していると思います。

私はアカポリ糖ケアで血糖値、ヘモグロビンA1Cを下げた(糖尿病に効果)
https://record-p.com/acaporitoucare/

 

糖尿病食を続けても糖尿病がよくならない

糖尿病は、インスリンの作用不足のために糖質・脂質・タンパク質の代謝に異常をきたし、慢性的な高血糖の結果、特有の合併症をもたらす病気と定義されています。

糖尿病の食事療法として、日本では「男性は1600~1800キロカロリー、女性は1200~1400 キロカロリー」というように画一的なカロリー制限によって対応しています。

しかし、3大栄毒素のうち血糖を急上昇させるのは糖質だけなので、カロリー制限よりもどんな食べ物を摂るかのはうがはるかに重要です。カロリー制限でつらい思いをしていても、糖尿病の人が糖質を1 人前摂ると、血糖は必ず200mg/dl以上の異常高値になります。

従来の糖尿病食(高糖質食) では食後高血糖は絶対に防げません。一方、脂質やタンパク質を摂っても血糖は上昇しません。糖質制限食なら食後高血糖は生じないのです。

 

糖質制限食はどんな病気・症状に効くのか?

もともとは糖尿病の治療食として始めた糖質制限食ですが、検査データの変化からも明らかなように、さまざまな病気や症状が改善する可能性があります。

厚生労働省は2011年7月6日、それまで「4大疾病」と位置づけて重点対策に取り組んできた「ガン、脳卒中、心臓病、糖尿病」に、新たに精神疾患を加えて「5大疾病」とする方針を発表しました。

うつ病や統合失調症などの精神疾患の患者は年々増えており、従来の4大疾病をはるかに上回っています。

厚労省の2008年の調査で受診者の数は、糖尿病237万人、ガン1 5 2万人などに対して、精神疾患は323万人にのぼっています。こうした現状をふまえて重点対策が欠かせないと判断したわけです。

これらの「5大疾患」に対して、糖質制限食はどこまで効果を見込めるのでしょうか。

  1. ガンに関しては、高インスリン血症や高血糖、そして肥満などの生活習慣がかかわっている場合は、予防効果が期待できます。一方、胃ガンや子宮頸ガンや肝臓ガンなど、細菌感染やウィルス感染が主な原因となっているものには、糖質制限食の効果は期待できません。
  2. 脳卒中については、種類によって効果が異なります。脳卒中の代表的な3つの種類は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血です。脳梗塞は、糖質制限食を実践すると血流がよくなるので予防効果があると思います。脳出血は、脂肪をしっかり摂れば予防できるので糖質制限食がお勧めです。くも膜下出血は、先天的な素因から生じる脳動脈瘤が原因となることがはとんどなので、予防効果はあまり期待できないと思います。
  3. 心臓病のなかでもっとも多い心筋梗塞は、糖質制限食で血流がよくなるので予防効果が期待できます。
  4. 糖尿病は、もちろん糖質制限食でおおいに改善が見込めます。
  5. 精神疾患については、うつ病・うつ状態であればブドウ糖ミニスパイクのない糖質制限食で改善する場合もあると思いますが、改善の程度には個人差があります。また気分の安定は糖質制限食で得られやすいのですが、それだけでは改善しないうつ病もあると思います。うつ病とよく誤診される「双極性障害」は、糖質制限食でも改善は困難です。統合失調症も、糖質制限食だけでは改善が難しいと思います。EPA(エイコペンタエン酸) の投与で症状が軽減したという報告もありますが、糖質制限食で軽減できればいいという程度で、まだどうこう言える段階ではありません。

これらも含めて、それ以外の効果をまとめておきましょう。現時点で症例もたくさんあって著しい改善が認められるのは、糖尿病・肥満・メタボリックシンドローム・脂肪肝です。

症例数はまだそれほど多くないものの、逆流性食道炎と尋常性乾癖もやはり劇的に改善します。

逆流性食道炎は糖質制限食を始めた直後から改善し、尋常性乾癖は1ヶ月くらいで目に見えて効果が表れます。

また、糖質制限食を実践すると全身の血流・代謝がよくなるので、自然治癒力そのものが高まると考えられます。結果として、それ以外のさまざまな病気・症状についても改善した方々が大勢おられます。

糖質制限食は人類本来の食生活であり、人類の健康食なので、これらの改善は当たり前といえば当たり前です。

花粉症・アトピー性皮膚炎・高血圧・尋常性挫創・多嚢胞性卵巣症候群・ダンピング症候群・低血糖など、さまざまな生活習慣病の改善・予防効果が期待できます。

また個人差はありますが、乾燥肌が美肌になったり、髪の毛がしっかり太くなったりと、美容効果が出る人も少なくありません。そしてまだ仮説の段階ではありますが、肺ガン・大腸ガン・乳ガンなどの欧米型ガン、それに動脈硬化・アルツハイマー・老化防止などの効果が期待できます。

糖質制限食で「気になる数値」が改善

糖質制限食を実践すると、血糖値や中性脂肪、コレステロール値など、さまざまな数値が改善します。ただ、これらの検査データは、はっきり一定の傾向が出るものと、そうでないものがありますので、まずはその変化を示しておきます。

病院の検査データを見慣れていない人には少し難しく感じるかもしれませんが、実際に検査や治療を受けたことのある人にとっては有益だと思います。

  1. 血糖値はリアルタイムに改善します。
  2. スーパー糖質制限食なら、ヘモグロビンA1Cは月に1〜2%改善します。
  3. 中性脂肪も速やかに改善します。
  4. H DL (善玉)コレステロールは増加しますが、増加の程度と速度には個人差があ
    ります。
  5. LDL コレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。上昇した人も半年〜1年くらいで落ち着くことが多いです。
  6. 総コレステロールは、低下・不変・上昇と個人差があります。上昇した人も半年〜1年くらいで落ち着くことが多いです。
  7. 尿素窒素はやや増加傾向になる人が多いですが、そのうち落ち着くことが多いです。
  8. クレアチニンは不変です。
  9. カリウムも不変です。
  10. 血中ケトン体は基準値より高くなりますが、生理的なもので心配ありません。
  11. 尿中ケトン体は当初3カ月〜半年は陽性になりますが、その後陰性になります。
  12. 脂肪肝に付随するGPTや-GTP値も改善します。

LDLコレステロールに関して「低下・不変・上昇」と個人差があるのですが、なぜそうなるのかはよくわかりません。H D L コレステロールはかなり増加し、LDL コレステロールは少し低下する場合もあります。

血中ケトン体が基準値より高いのは、糖質制限食を実践したことによる生理的な変化です。農耕開始前の人類のケトン体の基準値はこれくらいだったと考えられます。定期的な検査で、HD L-C は100 〜110mg、LDL-C は110~140mg、TC は210~250mgくらいで推移しています。