糖尿病 予備軍 危険 予備軍に隠されたリスクについて書いてみようと思います。一般的に多くの人は、境界型糖尿病ならまだ安心だと思っています。境界型糖尿病を、別名「糖尿病予備軍」ともいいます。この言葉、テレビコマーシャルや広告などでよく使われていますが、「予備軍」という響きが実によろしくないと思います。
この響きが、「まだ糖尿病ではないから安心」という印象を与えてしまうからです。
糖尿病 予備軍 危険
医師の中にも境界型糖尿病の患者さんに「よかったねー。まだ糖尿病じゃありません。これ以上悪くならないようにがんばりましょうね」と言います。でも、近い将来、医師がこんな説明をすると、あとで医師は、患者さんに訴えられる日が来るかもしれません。
あとで詳しく述べますが、糖尿病の大問題とは細小血管障害(腎臓、眼の網膜、神経に栄養を送る血管がやられる)を招きやすいこと。そして大血管病(脳梗塞や心筋梗塞)を起こしやすいということです。
最近の研究では、糖尿病と境界型糖尿病(糖尿病予備軍) においては、長く経過を追ってみると、この大血管病の起きやすさに差がないことがわかってきました。糖尿病予備軍の段階から、動脈硬化は糖尿病並みに進むのです。つまり、糖尿病と糖尿病予備軍の運命はほとんど同じなのです。ここに、2 つの大きな社会問題が浮上します。
1 つは、肥満のない人は特定健診では最初から引っかからないこと。特定健診は、メタポリックシンドロームの診断基準を採用しています。すると、肥満のない人はこの健康事業の網からもれてしまいます。ここにある地区の健診受診者339人(平均年齢約75歳)のBMIとヘモグロビンA1Cの関連を調査した最新データがあります。肥満ではないのに糖尿病、あるいは境界型糖尿病が疑われる人(BMI25未満、ヘモグロビンA1C 5.2 %以上)が6.9 %。そのうち、ヘモグロビンA1Cが正常でも糖尿病でもない糖尿病予備軍(BMI25未満、HbAI C5.2~6.1%% 未満)が最も多く、63% いました。
つまり太っていない糖尿病予備軍は 6 割以上いるのに、この人たちは特定健診に引っかからないのです。そして社会的にも、この診断基準は「太っていないから大丈夫」という大きな誤解を生み出しました。
しかしいまや、「日本人はやせたままでも、あるいはほんの少し太っただけでも糖尿病になる」。これが新しい常識です。太っていないからといって、安心はできないのです。もう1つの問題は、糖尿病予備軍には使える薬が少ないことです。糖尿病になれば立派な病気ですから、保険を使って手厚く治療することができます。ところが境界型糖尿病に使えるのは、α-GIという薬だけです。
いっそのこと糖尿病になってしまえば、思いきり治療できますが、境界型はできません。患者さんに、食事や運動でひたすらがんばってもらうしか方法がないのです。ですから境界型糖尿病と言われた人、「あーよかった」と喜んでいる場合ではないのです。
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