かくれ肥満の知識と肥満対策

間違い ダイエット の常識 巷に溢れる間違ったダイエット情報に惑わされてはいけない

間違い ダイエット

間違い ダイエット

間違い ダイエット の常識 巷に溢れる間違ったダイエット情報に惑わされてはいけません。間違いだらけのダイエット情報をいくつか紹介します。あなたもダイエットするためには間違った情報を修正する必要があるかもしれません。ダイエット関連の本やグッズは、たいてい専用コーナーができるほど出版されていたり販売されています。女性雑誌の広告を見ればダイエット商品のオンパレード。ドラッグストアには新製品のダイエットグッズがあふれています。

間違い ダイエット

また、「友達がコレでヤセました」といった、口コミダイエットも、科学的根拠はともかく、根強い人気があります。しかし、いったい、どの方法が自分に合って、しかも本当にヤセられるのでしょうか。
巷に氾濫するダイエット法について、その嘘、本当を医学的に検証します。

お茶は痩せる

ウーロン茶の成分が油を排泄する

お茶ではヤセられません!
お茶は( コーヒーもそうですが)、利尿作用がにより飲むとトイレに行く回数が増えます。すると、体重を計ると、そのときは減ったように感じます。しかし、そこで痩せた!喜ぶのは大間違い。減ったのはあくまで水分であり、脂肪ではありません。体脂肪率の高いかくれ肥満者には、まったく無意味なのです。
ウ一口ン茶にしろハーブティーにしろ、
お茶の類いで「脂肪を溶かす」ことはありえませんが、砂糖やミルクを入れない限り、お茶はいくら飲んでもカロリーがないので太りません。ジュースや炭酸飲料を飲む代わりに緑茶や中国茶を飲むように心がければ、ダイエットを志す人にはよい習慣となるでしょう。

主食を食べない

すぐにでも始められるご飯(主食)抜きダイエットは、カロリーばかりに着目して、糖分の重要な役割をまったく無視しています。
パンやご飯などの主食は、糖分を多く含んでいます。運動するときは、まず糖分がエネルギー源となるので、主食抜きでは、筋肉をつけたいかくれ肥満の人にとっては、パワー不足となってしまいます。また、糖分(ブドウ糖)は脳の唯一の栄養源なので、糖分が不足すると脳の働きも鈍ってきます
。健康的に痩せるためには、糖分、脂肪、タンパク質の三大栄養素をバランスよくとることが不可欠です。主食を「減らす」のは結構ですが、「食べない」のは、上手なダイエットとはいえません。

では、ご飯対パンでは、どちらがダイエット向き?1食分として、ご飯1騰が約240kcal食パン8枚切り2枚も約240kcal。しかし、パンを食べるとき、バターを使ったりジャムを塗れば、カロリーも高くなります。また、パンのおかずは脂肪の多い洋食系になるのも問題です。同じ量を食べるなら、断然和食の方が低カロリーになることは間違いありません。

ご飯よりパン、麺類の方が太らないというのは本当でしょうか?

甘いものは食べてはいけない?

いいえ、甘いものは食べてもいいのです。

お菓子が大好きな人に甘いものを禁止すると、ストレスがたまって反動が来たときが問題になります。「お菓子は絶対食べない」などという無理な目標を立てても、がまんしきれずについ手が出てしまい、その結果自分の意志が弱いことを後悔し、ヤケを起こしてもっと食べてしまう。こんなことになるなら、初めから食べた方がいいのです。

ただし、食べるなら、食べ方のルールが必要です。毎日は食べないとか、1週間食べなかったらごほうびで食べる、おやつに食べないで、デザートにまわす、などです。
また最近、砂糖を使用していないアイスクリームやチョコレートが出回っていますが、これらは「砂糖がゼロ」であって、「カロリーがゼロ」なのではありません。「砂糖が入っていないから、太らない! 」とすぐに飛びつかず、成分表示やカロリー表示を読んでから食べるようにしてください。

カロリーの高い油は抜く

脂肪は、栄養素の中でも最も高カロリー。たとえば、植物油大さじ1杯は約100kcalもあり、大福もち半分とほぼ同じです。たしかに、油を一切とらないと、食事のカロリーは低く抑えられます。しかし、このダイエットを続けると、肌のつやが失われて、カサカサになるといった現象が現れます。
それに、料理の味をおいしくし、腹もちをよくするのは、何といっても抽です。油を使わなあじけい食事は味気なく、満足感が得られませんから、ストレスがたまります。反動でドカ食いしてしまうケースも多いのです。

そうはいっても、油脂類はなるべく控えた方が無難でしょう。天ぶらやフライ料理は、衣にたっぷり油がしみこんでいるので避けたいものです。
また、リノール酸やオリーブ油などのイメージで、植物油はカロリーが少ないと思っている人もいますが、どんな油でもカロリーは同じですから注意してください。

単品ダイエット

よくある「リンゴダイエット」とか「タマゴダイエット」など、ある1つの食品を食べ続けるのが単品ダイエットです。この単品ダイエットの最大の欠点は、栄養が偏ること。栄養不足になるのですから、このダイエットを続けていれば、本当に体重は減ってきます。
しかし、かくれ肥満者が減らさなければいけないのは、体脂肪であって体重ではないのです。栄養失調でやつれてしまうことと、体脂肪を減らすことは、まったく別の話です。
栄養失調では、脂肪だけでなく、筋肉や骨も減ってしまいます。非人間的な食事は、心も体も荒れさせます。こんなやり方は長続きするはずがありません。結局やめたとたん、元の生活に戻り、リバウンドによってますます体脂肪を増やす羽目になってしまいます。
これはかくれ肥満者にとって、最も避けたいことです。もし、このようなダイエットを根性で2ヶ月以上も続けていると、栄養失調で不整脈などの心臓発作が起こることがあり、危険ですらあります。

耳のツボで痩せる

東洋医学では、全身にいろいろなツボがあるといいます。その中に食欲を抑えるツボというものが耳にあり、それを刺激するとヤセられるそうなのです。
専門外の私が東洋医学を否定するつもりはありませんが、ツボは解剖学的には存在が立証できない概念です。

「耳のツボを刺激すると胃の調子が変わる」ということらしいのですが、もしこれが事実だとしても、人間の食欲は胃だけで決まるものではありません。
すべての情報が脳にいき、最終的には脳が食欲を決めているのです。「耳のツボ」などに頼らず、「ズレた食欲」は自分で治すしかありません。しかし、特に副作用もないようなのでやってみるのが自由です。耳をマッサージすることで体が温かくなるということらしいのですがこれだけで代謝アップするのは難しいかもしれません。

太るのは遺伝

遺伝が肥満に与える影響は、全体の約3割程度です。多少太りやすい体質があっても、食べ過ぎなければ太ることはありません。7割以上は、太りやすい環境かどうかで決まります。いっしょに生活をしている親子なら、生活習慣も似てきます。
脂っこいおかずや、間食、夜食が多かったり、運動不足だったり。もしあなたの両親が太っていても、あきらめることはありません。太りやすい生活習慣を変えればいいのです。しかし、もしあなたの子供が太っていたら、それはあなたの責任です。あなたの生活習慣が子供に影響を与えているからです。かくれ肥満は、「生活習慣病」なのです。

親が太っていれば子供も遺伝で太るのでしょうか?

筋肉質の人は太りにくい

筋肉は、それ自体が代謝が活発なので、筋肉が多ければ、基礎代謝量も多くなります。つまり、寝ていても消費されるカロリーが多くなり、痩せやすくなるのです。
これに対し、脂肪の代謝はあまり活発ではありませんから、脂肪の量が多く筋肉の量の少ないかくれ肥満の人は、筋肉質の人よりはるかに太りやすいことになります。
筋肉は自然につくわけではありません。「筋肉質の人」は、ふだんから運動をしているために、筋肉が発達している人なのです。筋肉は、皮下脂肪を支えて内臓脂肪を燃やしてくれます。
また、運動により、血液の循環や代謝が活発になって、血圧やコレステロールが下がったり、骨が丈夫になります。スタイルがよくなるだけでなく、筋肉をつけることが体のさまざまな機能を向上させるのです。寝ている間のカロリー消費まで多くなるのですから、かくれ肥満者こそ運動して筋肉をつけるべきです。

サウナや半身浴で発汗させてやる

熱いサウナに入ると、それだけで直後は1~2kg体重が減ります。しかしこれは、脂肪が減って痩せたのではなく、出た汗で一時的に水分を失っただけです。体脂肪率の高いかくれ肥満者が減らさなければならないのは、水ではなくて、あくまで脂肪です。だいたい、サウナに入った後は無性にのどが渇きませんか? 人間の体は、体内の水分の量を一定に保とうとする働きがあるので、サウナで汗を出した後は、水分を補給しようとして、のどが渇くのです。このときもし、水ではなくジュースをガブ飲みしてしまうと、体重が戻るどころかカロリーのとり過ぎで、かえって脂肪がついてしまいます。

生理の前後で太る

ダイエットを始めても、生理の前後に挫折してしまう人が多いようです。それは、この時期に体重が増えることと関連しています。
しかし、これは太ったのではなく、ホルモンの関係で体の水分が増えて、むくみ気味になるためです。体脂肪率にこだわるかくれ肥満者は、「体重が増えた! 増えたのは全部脂肪?」と、あわてるかもしれませんが、大丈夫。きちんとダイエットをしている以上、脂肪が増ぇたのではありませんから安心してください。
生理が終われば、水分がとれて、また体重は減ってきます。ただ、生理前にはイライラして、つい食べ物に手を出してしまう人が多いので、ダイエットを開始する時期は生理が終わって直後から開始するといいでしょう。

脂肪を揉み出して痩せる

エステではなくても、自分で塩操みをしてみたり、化粧品や器具を使ってマッサージしてみたりしている方も多いのではないでしょうか。しかし、これもダメ。
伸縮自在の脂肪細胞は、挟んだくらいで溶けるほど簡単ではありません。そもそも皮下脂肪は、体温を保ったり、外からの衝撃のクッションになったり、飢えたときのエネルギー源になるなど、重要な役割があります。
操んだ程度でなくなってしまっては、とっくに人類は滅んでいたでしょう。操み出しをしてもらううちに、脂肪が柔らかくなってくるような気がするのは、マッサージによって筋肉がほぐれたからです。また、外から操めるのは皮下脂肪だけ。かくれ肥満で問題の内臓脂肪は、外からではつかめません。もちろんやせる石鹸やローションも同じことです。

ミネラルウォーターで痩せる

一時、スーパーモデルがあるブランドのミネラルウォーターを飲んでいる、というのが評判になったとき、品切れが出るほど売れたことがありました。
また、それとは別に、糖尿病の患者さんが、「アルカリイオン水」を飲めば血糖値が下川がるというのを信じて、食事療法を放棄してしまうというようなことが医療現場で多発しました。
このほかにも、いろいろな「水」の効力を信じる人がいますが、一言で言って、どんな水であれ、水を飲んで痩せるということはありません。
ただ、水にはカロリーがありませんから、いくら飲んでも脂肪になって太ることはないので、上手に使えばダイエットに利用することができます。
たとえば食事の前に水をグラス一杯飲んで、食欲を落ち着かせて食べ過ぎを防ぐとか、アルコールを飲むときは、まず水を飲んでのどの渇きを満たしておけば、飲むペースが遅くなるなどです。もちろん、この場合、ブランド品のミネラルウォーターである必要はありません。ただの水やお茶でも同じことです。水分摂取をするように習慣づけると便秘が解消して代謝がアップして結果、痩せるというケースはあるようです。最近では大分の有名な「日田天領水」に食物繊維を加えたミネラルウォーター「日田天領水 食物繊維入りのお茶 (トクホ)」なども販売されており、ミネラルウォーターに付加価値をつけたものも購入できます。

ノンカロリーダイエット

わかめやひじき、きのこなどにはカロリーがないうえ、繊維質やミネラルに富み、たいへん優秀なダイエット食品です。これらの食品は、たしかにどんなに食べても太りません。ただし、注意すべきなのは、それをいいことに際限なく食べていると、いつまでたっても胃拡張が始らず、ノンカロリー食品が身のまわりにない場合は、がまんできずについお菓子や高カロリー食品をつまんでしまう、ということです。
正確に言うと、胃拡張とは、冒それ自体が大きくなることではありません。食べ物を詰め込んで、かなり胃が広がらないと、脳が満腹感を感じなくなるということなのです。
また、ノンカロリー食品には糖分が含まれていません。血糖値が上がらないと、胃は満たされても、脳が満たされないので、結局、それは一時的な満腹感にしかすぎず、すぐに食欲がわいてきます。そのうえ、ノンカロリー食品には、ほとんど栄養素が含まれていないので、これだけ食べていたのでは、体をこわしてしまいます。ノンカロリー食品は、あくまでダイエットの補助として、上手に利用するのが正しい使い方です。

体を締めつけていれば細くなる

通販などで高価な値段で売られていることが多いこういった下着関連商品ですが、「理想的なボディラインに整えることで、脂肪の位置も変わる」というのが目玉部分なのですが、ウエストや脚にきつく布を巻きつけるバンデージなどは体を締めつけるとそこは細くなるのでしょうか? 答はもちりんノーです。締めつけているあいだは、スタイルがよくなったような気がしていますが、どんなに長い間、脂肪を吊り上げておいても、ゆるめれば元どおり。たとえばスカートのゴムのあとが舶∫お腹についていても、しばらくすればとれてしまうのと同じです。
脂肪を持ち上げてハリのある体型にしてくれるのは唯一、筋肉だけなのです。筋肉量の少ないかくれ肥満者がスタイルをよくしたいなら、衰えた筋肉を、運動によって取り戻すのが最善です。
補正下着やバンデージは、苦しいのであまり食べられないから、痩せそうに思えますが、ゆるめたときに、反動でドカ食いしてしまいます。また、サウナスーツを着て汗をかいても、水分が出るだけで、脂肪はまったく取れません。
こういった通販商品に高額なお金を費やすのは意味がありあません。

下剤で宿便をとる

宿便とは、医学用語ではなく、東洋医学で、腸の壁にこびりついていてとれない状態になっている便のことをいいます。この宿便を、下剤などを使ってとってヤセようということですが、何度も書いているように、痩せるとか太るということは、脂肪が減ったか増えたかの問題で、水分や便とは関係ありません。
だから便秘で体重が増えても、太ったわけではありません。大腸ガンは、太った人や脂肪をとり過ぎる人に多いといわれていますが、最近日本では、生活習慣の変化から、大腸ガンが急増しています。
この大腸ガンの検診に、大腸ファイバースコープという検査があります。2リットルもの下剤を飲んでから腸をカメラでのぞくわけです。カメラで見ると腸の壁は非常にきれいで、肥満者であっても、宿便なるものはまったく存在しません。また、この検査によって患者さんが痩せてくれればうれしいのですが、そういうこともありません。つまり、下剤を飲んでも、単に便の重さだけ体重が軽くなるだけで、脂肪が減るわけではないのです。それどころか、毎日下剤を飲んでいると、栄養が吸収されずに栄養不足になったり、腸が炎症を起こして体調を崩してしまいます。ダイエットのための下剤など、百害あって一利なしです。

下剤の副作用についてはこちらにあります。

もし、どうしても便秘が改善しなくて困る場合には、1日に70mgのマグネシウムが便秘解消(にがり)なら副作用もないので心配ありません。下痢をしてしまったら量を減量するなどの調整も自分で行えます。

体内の脂肪の引き金

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